南アフリカは、南半球で最も古いワイン生産の歴史を持つ国のひとつで、多様な気候と地形が生み出す個性豊かなワインが魅力です。この国のワインは、ヨーロッパの伝統と新世界の革新が融合したスタイルで、手頃な価格と高品質のバランスが絶妙です。
南アフリカを代表するブドウ品種といえば、「ピノタージュ」。これは、ピノ・ノワールとサンソー(南アフリカではエルミタージュと呼称)というブドウを掛け合わせて生まれた南アフリカ独自の品種で、ブラックチェリーやプラムの果実味に、ほんのりスモーキーな香りが加わる独特の味わいが特徴です。バーベキューやスモーク料理、チョコレートを使った料理と相性抜群で、南アフリカの雰囲気を感じられる一本です。
一方、白ワインでは「シュナン・ブラン」が有名で、爽やかな酸味とフルーティな香りが特徴。辛口から少し甘みのあるスタイルまで幅広く、魚料理や軽いサラダとの相性が良いです。
初心者には、ラベルに「ピノタージュ」や「シュナン・ブラン」と書かれたワインを選ぶのがおすすめ。南アフリカならではの個性を楽しめるはずです。手頃な価格でカジュアルに楽しめる南アフリカワインは、食卓を明るく彩ってくれる頼れる存在。ぜひ気軽に試してみてください!
おや・・・?
南アフリカから、人気のブドウ品種たちが集まってきました。
ワインの味はブドウ品種に左右されるので、ワインを飲むときはこの子たちの特徴を感じてみてください!
ピノタージュ(赤ワイン)
ピノタージュを動物に例えるなら、アフリカの野性味感じる「シマウマ」。
南アフリカ出身のピノタージュには野性味と親しみやすさが同居しており、アフリカの自然を象徴する存在と言えます。シマウマの白黒模様のように、ピノタージュもピノノワールとサンソ―というブドウ品種が組み合わさって生まれた存在。その個性的な味わいと香りで一度飲むと忘れられない印象を残します。
ピノノワールの親戚とは思えない力強い味わいとスモーキーで個性的なな香りは、グリルした肉料理やスパイシーな料理と相性抜群です。一口飲むたびに、広大なサバンナの風景を思い浮かべるような一杯!
ピノタージュの味わいは、意外にもしっかり系。
ピノタージュの味わいは、シマウマがアフリカの広大な大地を駆けるような力強さと自由さを感じさせます。
熟したブラックチェリーやプラムの濃厚な果実味が主体で、そこにスモーキーなニュアンスが加わります。しっかりした酸味としっかりした渋み(タンニン)が味わいを引き締め、軽やかでジューシーなスタイルから濃密で複雑なものまで、幅広い表情を見せてくれます。
まるでサバンナにシマウマが溶け込むように、このワインも幅広い顔でワイン界に溶け込んでいる!
ピノタージュの香りは、スモーキー。
香りは、シマウマが歩く草原を彷彿とさせる自然な土っぽさと力強さがあります。
熟した黒い果実の香りに加え、焙煎したコーヒーやタバコの葉、スパイスのような深みが加わります。ときには少し土っぽさや革のニュアンスも感じられ、シンプルな中にも多彩な表情があるのが特徴です。
目を閉じて一口飲むと、壮大な自然が目の前に・・・。シマウマよ、君の走った後の土煙が何だか心地いいんだ・・・。
サンソ―/エルミタージュ(赤ワイン)
サンソ―/エルミタージュを動物に例えるなら、素朴な「ヤギ」。
親しみやすく元気で、どこか素朴さを感じさせながらも、たくましさと順応性を持ち合わせています。ヤギが自然の中で自由に動き回るように、サンソー/エルミタージュも軽やかでフレッシュな飲み口で、飲む人をリラックスさせてくれるワインです。
ピクニックやカジュアルな食事、友だちとのリラックスした時間にぴったりで、気取らずに楽しめる一本。その親しみやすさと自然な味わいが、誰にでも愛される魅力なんですね!
サンソ―/エルミタージュの味わいは、酸味しっかりの赤い果実。
サンソー/エルミタージュの味わいは、ヤギの自由で飾らない性格そのもの。
イチゴやラズベリーなどの赤系果実の甘酸っぱいフレーバーが広がり、酸味がフレッシュで後味もスッキリとしています。軽快な飲み心地で、暑い日に冷やして飲むのにも最適。まるでヤギが山の新鮮な草を食べているような、自然な風味が感じられます。
赤ワインは重くて何だか苦手? そんな人にもぜひ試してほしい!
サンソ―/エルミタージュの香りは、フレッシュな赤い果実。
香りは、ヤギが歩く草原を思わせるフレッシュさがあります。
イチゴやラズベリーといった果実の香りに、バラやスミレのようなフローラルなニュアンスが重なります。また、ほのかなハーブやスパイスの香りがアクセントとなり、シンプルでありながら自然を感じさせる優しい香りです。
ワインを飲んで難しそうなコメントをする人がいるけど、サンソー/エルミタージュは「美味しい!」「良い香り!」だけで十分な気軽なワイン!
シュナン・ブラン(白ワイン)
シュナン・ブランを動物に例えるなら、愛嬌があってほっとする「リス」。
小柄で愛らしい見た目ながら、その動きは活発で、どんな環境にも適応する知恵を持っています。リスが木の実を集めて冬を乗り越えるように、シュナン・ブランも軽やかな辛口から甘口、さらには貴腐(きふ)ワインまで、多彩なスタイルで飲む人を楽しませてくれるブドウ品種!
どんな料理やシチュエーションでも合わせてくれる。超主役級ではないけどいてくるとほっとする。そんなシュナン・ブランさんは、まさに我らのオールラウンダー!
シュナン・ブランの味わいは、しっかりとした酸味。
シュナン・ブランの味わいは、地域やスタイルによって印象が大きく変わります。しかし、大きく共通しているのははっきりとした酸味。持ち前の酸味を武器に、どんなときでも活躍してくれるシュナン・ブランは安心感があります。
辛口ワインであればこの酸味がきりっと引き締まって格別ですし、甘口ワインであればこの酸味と甘味が調和して何とも言えない味わいに・・・。
今日の食事会に集まった人の好みがバラバラ・・・? シュナン・ブランさん、君の出番だ!
シュナン・ブランの香りは、レモンや蜂蜜。
香りは、まるでリスが駆け抜ける森の中のように、自然のフレッシュさと温かみを感じさせます。
フレッシュで辛口のシュナン・ブランは、レモンや桃のような清々しい香りが駆け巡ります。一方で、熟成したものや甘口のシュナン・ブランでは、蜂蜜、ドライアプリコット、ナッツのような濃厚で奥深い香りで楽しませてくれる。
この変化に富んだ香りは、まるでリスが四季折々の森で多彩な食べ物を楽しむよう・・・。ああ、今日は私も一緒に香りの森を冒険したい。