国別・地域別ワイン

トレンティーノ・アルト・アディジェのワインの特徴とは?ドロミテのふもとの爽やかな白ワイン

    ゲヴュルツトラミネールを動物に例えたハナカマキリのイラスト

    イタリア全20州のワインはイタリアのワインの記事から、すべて見ることができます。

    トレンティーノ・アルト・アディジェは、イタリアのいちばん北、オーストリアと国境を接する州です。世界遺産のドロミテ山塊に囲まれた山あいの谷で、すっきりと香り高い白ワインを中心に、質の高いワインが造られています。

    じつはこの州、南の「トレンティーノ」と北の「アルト・アディジェ(南チロル)」という、文化の違う2つの地域からできています。このページでは、それぞれの特徴と、代表的なワインをくわしく紹介します。

    トレンティーノ・アルト・アディジェってどんなところ?

    州の中央を、アディジェ川が南北に流れています。ブドウ畑は、この川とその支流がつくる谷の斜面に広がり、標高200m台の谷底から、1,000mを超える高地まで、さまざまな高さで栽培されています。

    アルプスに囲まれているため冬は寒いものの、山々が北からの冷たい風をさえぎり、南からは暖かい空気が谷に入り込みます。夏は日差しが強く、昼と夜の寒暖差が大きいため、ブドウは香りと酸味をしっかり保ちながら熟していきます。

    トレンティーノ(南側)

    州都トレントを中心とした南側の地域で、イタリア語が話されています。白ワインやスパークリングワインの生産が盛んで、協同組合が大きな役割を果たしているのも特徴です。

    アルト・アディジェ/南チロル(北側)

    ボルツァーノを中心とした北側の地域です。第一次世界大戦まではオーストリア領だったため、今もドイツ語を話す人が多く、ワインのラベルにもイタリア語とドイツ語が並んで書かれています。小さな産地ながら、品質の高さで世界的に評価されています。

    トレンティーノ・アルト・アディジェのワインの特徴

    • 白ワインが得意:冷涼な気候を生かした、香りが高く、酸味がいきいきとした白ワインが多い
    • 品種名で選びやすい:多くのワインが品種名をラベルに表示していて、初心者にもわかりやすい
    • 土着品種と国際品種が共存:ラグライン、スキアーヴァ、テロルデゴなどの土着品種と、ピノ・グリージョ、シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブランなどの国際品種がどちらも造られている
    • スパークリングの名産地:瓶内二次発酵で造る「トレントDOC」は、イタリアを代表するスパークリングのひとつ

    代表的なブドウ品種

    ゲヴュルツトラミネール|ふるさとはこの州の「トラミン村」

    ライチやバラのような華やかな香りで知られるゲヴュルツトラミネール。その名前の由来となった「トラミネール」という品種は、アルト・アディジェのトラミン(イタリア語ではテルメーノ)村が起源だといわれています。この地域のゲヴュルツトラミネールは、華やかでありながら、すっきりとした辛口が多いのが特徴です。

    ピノ・グリージョ、ピノ・ビアンコ、シャルドネ

    冷涼な山の気候で、すっきりとしてきれいな酸味のある白ワインになります。特にピノ・ビアンコは、アルト・アディジェを代表する白ワインのひとつとして知られています。

    ソーヴィニヨン・ブラン、ミュラー・トゥルガウ、リースリング

    標高の高い畑では、爽やかな香りのソーヴィニヨン・ブランや、やさしい香りのミュラー・トゥルガウ、キリッとしたリースリングなども造られています。

    ラグライン(赤)

    ボルツァーノ周辺で栽培される土着の黒ブドウです。色が濃く、ブラックベリーやチョコレートのような香りの、しっかりとした赤ワインになります。ロゼワイン(ラグライン・ロザート)も造られています。

    スキアーヴァ(赤)

    ドイツ語では「フェルナッチ」と呼ばれる、軽やかな赤ワインになる品種です。色が淡く、イチゴやアーモンドのような香りで、少し冷やして気軽に楽しめます。

    テロルデゴ(赤)

    トレンティーノの「カンポ・ロタリアーノ」という平野で主に栽培される土着品種です。濃い色と豊かな果実味、ほどよい酸味のある赤ワインになります。

    トレントDOC|山のスパークリングワイン

    トレンティーノでは、シャルドネを中心としたブドウから、シャンパーニュと同じ瓶内二次発酵で造るスパークリングワイン「トレントDOC」が造られています。標高の高い畑で育ったブドウから生まれる、きれいな酸味と繊細な泡が魅力です。製法についてはスパークリングワインの製法で紹介しています。

    トレンティーノ・アルト・アディジェのワインに合う料理

    山の州らしく、チロル地方の素朴な料理と、ワインの組み合わせが楽しめます。

    • スペック(燻製した生ハム):スキアーヴァやピノ・ビアンコと
    • カネーデルリ(パンで作るお団子):軽やかな赤や白と
    • ポレンタと煮込み料理:ラグラインやテロルデゴと
    • 川魚のムニエル:ピノ・ビアンコやシャルドネと
    • エスニック料理:ゲヴュルツトラミネールと
    • りんごのお菓子(シュトゥルーデル):甘口ワインと

    日本の食卓なら、天ぷらや焼き魚などの和食には爽やかな白ワイン、ソーセージやハムには軽やかな赤ワインがおすすめです。ソーセージ・ハムに合うワインもどうぞ。

    はじめての選び方

    • 香りを楽しみたい:ゲヴュルツトラミネール
    • すっきりした白が好き:ピノ・ビアンコ、ピノ・グリージョ
    • 乾杯に:トレントDOCのスパークリング
    • 軽い赤が飲みたい:スキアーヴァ
    • しっかりした赤が飲みたい:ラグライン、テロルデゴ

    よくある質問

    ラベルがドイツ語で書かれているのはなぜ?

    アルト・アディジェはドイツ語を話す人が多い地域なので、ラベルにはイタリア語とドイツ語の両方が書かれていることがよくあります。「Südtirol(南チロル)」と書かれていれば、アルト・アディジェのワインです。

    トレンティーノとアルト・アディジェはどう違うの?

    どちらも白ワインやスパークリングが得意ですが、北のアルト・アディジェは小規模で品質志向の造り手や協同組合が多く、南のトレンティーノはスパークリングのトレントDOCやテロルデゴなどが特徴です。

    ほかの国・地域も見てみる → ブドウ品種図鑑/トップページの「世界のワイン産地めぐり」から探せます。

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