寒くなると食べたくなるビーフシチューとクリームシチュー。同じ「シチュー」でも、ソースの色も味もまったく違うので、合わせるワインも赤と白で分かれます。
このページでは、ビーフシチュー・クリームシチューそれぞれに合うワインと、具材やソースの濃さ別のおすすめのブドウ品種を紹介します。
先に結論:シチューに赤ワイン?白ワイン?
・ビーフシチューは赤。デミグラスソースのコクには、果実味のあるメルロが合わせやすい1本です
・クリームシチューは白。ミルクのまろやかさには、コクのあるシャルドネがよく合います
・ビーフシチューで渋みが苦手ならピノ・ノワール、しっかり重めが好きならシラー
・クリームシチューで鶏肉や野菜が多い、さっぱりめならソーヴィニヨン・ブラン
シチューに合うワインの選び方
シチューに合わせるワインは、ソースの色と同じ色のワインを選ぶと失敗しにくくなります。茶色いデミグラスソースのビーフシチューには赤、白いホワイトソースのクリームシチューには白、という考え方です。
ビーフシチューは、牛肉をデミグラスソースや赤ワインでじっくり煮込んだ料理です。ソースに赤ワインのコクと酸味が溶け込んでいるので、果実味と程よい渋みのある赤を合わせると、ソースとワインの味が自然につながります。煮込んでやわらかくなった牛肉の脂は、赤ワインの渋みがさっぱりさせてくれます。
クリームシチューは、牛乳やバター、小麦粉で作るまろやかなホワイトソースが主役です。渋みのある赤を合わせると、ミルクのやさしい味が隠れてしまったり、口の中で渋みが目立ったりしやすくなります。コクのある白か、酸味のすっきりした白を選ぶと、ソースのまろやかさを引き立てられます。ホワイトソースの料理の合わせ方はグラタンに合うワインでも紹介しています。
シチューに合うおすすめのブドウ品種
動物のイラストをタップすると、それぞれの品種の詳しい特徴がわかります。
メルロ(ゴールデン・レトリバー)
プラムのような果実味と、まろやかでやさしい渋みの赤です。デミグラスソースの甘みとコクにちょうどよく寄りそうので、ビーフシチューに1本目を選ぶならまずおすすめです。渋みが強すぎないので、赤ワインに慣れていない人とも一緒に楽しめます。
シラー(黒豹)
黒コショウのようなスパイスの香りと、濃い果実味のある力強い赤です。牛すね肉やほほ肉を長く煮込んだ、ソースの濃いビーフシチューに合わせると、どちらも負けずに楽しめます。少し重めの赤が好きな管理人も、好きな品種のひとつです。
ピノ・ノワール(蝶)
渋みが穏やかで、酸味と赤い果実の香りがある軽やかな赤です。フランス・ブルゴーニュ地方には、牛肉を赤ワインで煮込む「ブフ・ブルギニョン」という料理があり、地元のピノ・ノワールと合わせるのが定番です。トマトを加えたあっさりめのビーフシチューや、渋みが苦手な人に向いています。
シャルドネ(ユニコーン)
造り方でスタイルが大きく変わる白です。樽で熟成したシャルドネは、バターやナッツのような香りとまろやかなコクがあり、クリームシチューのホワイトソースとよく合います。鮭やエビなど魚介のクリームシチューには、樽を使わないすっきりしたシャルドネが合わせやすくなります。
ソーヴィニヨン・ブラン(羊)
ハーブや柑橘の爽やかな香りと、キリッとした酸味のある白です。ブロッコリーやほうれん草など緑の野菜がたっぷり入ったクリームシチューに合わせると、野菜の香りとワインのハーブの香りが重なります。こってりしすぎず、最後まですっきり食べたいときに。
シチューの種類・具材別の早見表
同じシチューでも、肉の種類や具材、ソースの濃さで合うワインが少し変わります。よく作るシチューから選んでみてください。
| シチュー・具材 | 味の特徴 | 合うワイン | 選び方のコツ |
|---|---|---|---|
| 定番のビーフシチュー(デミグラス) | 甘みとコクのある濃いソース | メルロ、カベルネ・ソーヴィニヨン | 果実味と程よい渋みの赤 |
| すね肉・ほほ肉の長時間煮込み | 濃厚でとろけるような肉 | シラー、カベルネ・ソーヴィニヨン | しっかり重めの赤 |
| トマトを加えたビーフシチュー | トマトの酸味があってあっさり | ピノ・ノワール、サンジョヴェーゼ | 酸味のある軽め〜中くらいの赤 |
| タンシチュー | 牛タンのうま味と濃いソース | カベルネ・ソーヴィニヨン、シラー | 果実味の豊かな赤(牛タンに合うワインも参考に) |
| 鶏肉と野菜のクリームシチュー | まろやかでやさしい味 | シャルドネ(樽熟成) | コクのある白 |
| 鮭・エビなど魚介のクリームシチュー | 魚介のうま味とミルクのコク | シャルドネ(樽なし)、辛口のスパークリング | すっきりした白か泡 |
| 緑の野菜たっぷりのクリームシチュー | 青みのある香りでさっぱり | ソーヴィニヨン・ブラン | ハーブ系の香りの白 |
| 市販のルーで作るシチュー全般 | 甘めでまろやか | ビーフはメルロ、クリームはシャルドネ | 手ごろな価格の果実味のあるもの |
避けたい組み合わせ
- クリームシチューに渋みの強い赤:カベルネ・ソーヴィニヨンのような渋みの強い赤は、ミルクのまろやかさとぶつかって、口の中に渋みや苦みが残りやすい組み合わせです。赤を合わせるなら、渋みの少ない軽い赤にしましょう。
- ビーフシチューに軽すぎる白:すっきりした軽い白は、デミグラスソースのコクに負けて水っぽく感じやすくなります。白を合わせたいときは、樽熟成のシャルドネのようにコクのあるものを。
- どちらのシチューにも甘口のワイン:市販のルーで作るシチューはソースに甘みがあるので、甘口のワインを合わせると全体が甘く重たくなりがちです。食事中は辛口を選びましょう。
よくある質問
ビーフシチューを作るときの赤ワインと、飲むワインは同じでいいですか?
同じでかまいません。煮込みに使ったのと同じワインを飲むと、ソースとグラスの味がそろってまとまりがよくなります。高価なワインである必要はないので、手ごろな果実味のある赤を1本用意して、料理と飲む分に使い分けるのがおすすめです。料理に使うときのコツは余ったワインの活用法でも紹介しています。
クリームシチューに赤ワインは合いませんか?
渋みの強い赤は合わせにくいですが、ピノ・ノワールやガメイのような渋みの少ない軽い赤なら楽しめます。ベーコンやソーセージなど肉の具材が多いクリームシチューのときは、軽い赤を試してみてください。
シチューの日に1本だけ選ぶなら?
ビーフシチューならメルロ、クリームシチューならシャルドネが、いちばん失敗しにくい選択です。どちらのシチューも出る日や、家族で好みが分かれるときは、ロゼや辛口のスパークリングを1本用意すると、どちらにも合わせやすくなります。
ワインは冷やしたほうがいいですか?
ビーフシチューに合わせる赤は、冷やしすぎず少しひんやりする程度、クリームシチューに合わせる白は冷蔵庫でしっかり冷やすのがおすすめです。温かい料理と冷えたワインの組み合わせで、口の中がさっぱりします。温度の目安はワインの飲み頃の温度で紹介しています。
ワイン以外で、シチューに合うお酒はありますか?
ビーフシチューには、香ばしさとコクのある黒ビールがよく合います。デミグラスソースの深い味わいと重なるので、ワインがない日にも試してみてください。クリームシチューには、すっきりしたビールや、やわらかな味わいの白ビールが合わせやすく、ミルクのコクを軽く流してくれます。日本酒なら、コクのある純米酒をぬる燗にすると、クリームシチューのやさしい甘みになじみます。
煮込み・洋食ならハンバーグに合うワイン・グラタンに合うワイン・ローストビーフに合うワイン、冬の料理ならチーズフォンデュ・ラクレットに合うワイン、ほかの料理は料理とワインの合わせ方へ。
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