南西地方(シュッド・ウエスト)は、ボルドーの東から南、ピレネー山脈のふもとまで広がる、フランスの個性派ワインの宝庫です。ボルドーの陰に隠れがちですが、ここでしか出会えない土着品種のワインが多く、ワイン好きの間で根強い人気があります。
知っておきたい南西地方のワイン
カオール|マルベックの故郷の「黒ワイン」
ロット川沿いの町カオールでは、マルベック(現地ではコットとも呼ばれます)を主体に、とても色の濃い赤ワインが造られています。その濃さから、昔は「黒ワイン」と呼ばれていました。アルゼンチンのマルベックは、もともとこの地方から伝わったものです。アルゼンチン産より酸味と渋みがしっかりした、骨太な味わいが特徴です。
マディラン|渋みの王様タナ
ピレネー山脈のふもとで、タナという黒ブドウを主体に造られる赤ワインです。タナは、その名前が「タンニン」を連想させるほど渋みが強い品種で、色が濃く、とても力強いワインになります。熟成させると渋みがまろやかになります。
ジュランソン|ピレネーのふもとの白ワイン
プティ・マンサンやグロ・マンサンという白ブドウから造られる白ワインです。遅摘みのブドウから造る甘口が有名で、トロピカルフルーツやハチミツのような香りと、いきいきとした酸味のバランスが魅力。辛口(ジュランソン・セック)も造られています。
ベルジュラック、ガイヤック、イルレギー
ボルドーに近いベルジュラックでは、ボルドーと同じ品種のワインが手頃な価格で造られています。ほかにも、土着品種のワインを造るガイヤックや、バスク地方のイルレギーなど、個性的な産地が点在しています。
南西地方のワインに合う料理
南西地方は、フォアグラや鴨、カスレ(豆と肉の煮込み)など、こってりした郷土料理で有名です。
- 鴨のコンフィ、カスレ:カオールやマディランと
- フォアグラ:甘口のジュランソンと
- バスク地方の生ハム:イルレギーの赤と
くわしくは鴨料理に合うワインもどうぞ。
ほかの国・地域も見てみる → ブドウ品種図鑑/トップページの「世界のワイン産地めぐり」から探せます。
フランス南西地方のワインの歴史
フランス南西地方(シュド・ウエスト)は、ボルドーの南と東に広がる、たくさんの小さな産地の集まりです。中世には、ボルドーよりも先にイギリスへワインを輸出していた産地もありました。
ボルドーの港を通らないと輸出できないという規制があったため、長く「ボルドーの陰の産地」とされてきましたが、いまでは土着品種の個性的なワインで注目されています。
フランス南西地方の気候と土地
大西洋の影響を受ける西側と、地中海の影響を受ける東側、ピレネー山脈のふもとなど、地域によって気候がさまざまです。
フランス南西地方の主な産地・銘柄
カオール|黒ワイン
ロット川沿いで、マルベック(現地ではコットとも呼ばれます)から造られる、色が濃く力強い赤ワイン。「黒ワイン」とも呼ばれてきました。
マディラン|タナの力強い赤
タナという品種から造られる、渋みがとても強い赤ワイン。ポリフェノールが多いことで知られています。
ジュランソン|ピレネーの甘口白
プティ・マンサンやグロ・マンサンから造られる、甘口と辛口の白ワイン。
ベルジュラック・モンバジャック
ボルドーに近く、ボルドーと同じ品種のワインや、甘口の白ワインが造られます。
フランス南西地方で育つ主なブドウ品種
マルベック(黒)
カオールの主役。アルゼンチンで有名になった品種のふるさとです。
タナ(黒)
マディランの主役。南米のウルグアイでも代表品種です。
プティ・マンサン(白)
甘口にも辛口にもなる、酸味の豊かな品種。
フランス南西地方のワインと料理
南西地方は、フォアグラ、鴨のコンフィ、カスレ(豆と肉の煮込み)など、こってりした料理の宝庫です。カオールやマディランは鴨料理やカスレと。ジュランソンの甘口は、フォアグラと合わせるのが現地の定番です。
フランス南西地方の豆知識
- アルマニャック(ブランデー)も、南西地方の名産品です
ボルドー、フランスワインの基礎知識もあわせてどうぞ。





