メキシコは、16世紀からワイン造りが続く、アメリカ大陸でもっとも古い歴史をもつワインの国です。いまは北西部のバハ・カリフォルニア州を中心に、果実味の豊かなワインが造られています。
このページでは、メキシコワインの特徴と歴史、気候・主な産地、主な品種、代表的な造り手、合う料理を、初心者向けにわかりやすく紹介します。
メキシコのワインをひとことでいうと
・アメリカ大陸でもっとも古いワイン造りの歴史をもつ国です(16世紀にスペインから伝わりました)
・生産の中心は、アメリカのカリフォルニアのすぐ南、バハ・カリフォルニア州のバジェ・デ・グアダルーペです
・果実味がたっぷりの、温かみのある赤が多く、タコスなどのメキシコ料理と相性抜群です
メキシコはどんなワインの国?
メキシコというとテキーラやビールのイメージが強いですが、ワイン造りの歴史はとても古く、16世紀にスペインの人たちがブドウを持ちこんだのが始まりです。北部のコアウイラ州パラスには、16世紀の終わりに開かれた、アメリカ大陸でもっとも古いとされるワイナリー(カサ・マデロ)がいまも残っています。
その後、スペイン本国のワインを守るため、植民地でのワイン造りが制限された時代もあり、長いあいだ大きくは広がりませんでした。いまのように品質の高いワインが増えてきたのは、20世紀の終わりごろからです。
メキシコの気候と主な産地
メキシコの多くは暑い土地ですが、ワインの産地は太平洋の冷たい海風が届く北西部や、標高の高い高原にあります。暑さをやわらげる海風や標高のおかげで、ブドウがゆっくり熟します。
| 産地 | 場所 | どんなワイン? |
|---|---|---|
| バハ・カリフォルニア州(バジェ・デ・グアダルーペなど) | 北西部。アメリカのカリフォルニア州のすぐ南 | 国のワインの大部分を造る中心地。海風を受けた、果実味の豊かな赤が多い |
| コアウイラ州(パラス) | 北部の内陸 | アメリカ大陸でもっとも古いとされるワイナリーがある、歴史の産地 |
| ケレタロ州 | 中央部の高原 | 標高が高く涼しい。スパークリングワインの産地として知られる |
| グアナフアト州など | 中央部の高原 | 新しく畑が開かれている産地 |
はじめの1本を選ぶなら、ラベルに「Valle de Guadalupe」や「Baja California」と書かれた赤がわかりやすいです。
メキシコの主なブドウ品種
| 品種 | 動物に例えると | メキシコでの使われ方 |
|---|---|---|
| カベルネ・ソーヴィニヨン | ライオン | しっかりした赤やブレンドに |
| テンプラニーリョ | 闘牛 | スペインゆかりの品種。果実味のある赤に |
| ネッビオーロ | 鷹 | バハ・カリフォルニアで昔から造られてきた赤。イタリアのものとは違う、果実味の濃いタイプが多い |
| グルナッシュ | フラミンゴ | やわらかい赤やブレンドに |
| ジンファンデル | アメリカワニ | となりのカリフォルニアと同じく、濃い果実味の赤に |
| シュナン・ブラン | リス | さわやかな白に |
| ソーヴィニヨン・ブラン | 羊 | ハーブのような香りの白に |
メキシコの赤は、ライオン(カベルネ・ソーヴィニヨン)や闘牛(テンプラニーリョ)を中心に、いろいろな品種をブレンドしたものが多いのが特徴です。ラベルに複数の品種名が並んでいることもよくあります。
知っておきたい造り手
| 造り手 | 特徴 |
|---|---|
| カサ・マデロ(Casa Madero) | コアウイラ州パラスの造り手。アメリカ大陸でもっとも古いとされるワイナリー |
| L.A.セット(L.A. Cetto) | バハ・カリフォルニアの大手の造り手。ネッビオーロの赤などで知られる |
| モンテ・ザニック(Monte Xanic) | バハ・カリフォルニアの造り手。品質の高いワインで知られる |
日本ではまだ見かける機会は少ないですが、メキシコ料理店のワインリストや、輸入の多いワインショップ・通信販売で見つかることがあります。
メキシコのワインに合う料理
せっかくなら、メキシコ料理と合わせてみるのがおすすめです。料理ごとの合わせ方は「タコス・メキシコ料理に合うワイン」で詳しく紹介しています。
| 料理 | 合うワイン | 理由 |
|---|---|---|
| タコス(牛肉・豚肉) | 赤(テンプラニーリョ、ブレンドの赤) | スパイスと肉のうまみに、果実味のある赤が合う |
| バーベキュー | 赤(カベルネ・ソーヴィニヨン、ジンファンデル) | 炭火の香ばしさに、濃い果実味が負けない |
| 魚のタコス・セビーチェ(魚介のマリネ) | 白(ソーヴィニヨン・ブラン、シュナン・ブラン) | ライムの酸味と、白のさわやかな酸がよく合う |
| ワカモレ(アボカドのディップ) | 白(ソーヴィニヨン・ブラン) | ハーブの香りが、パクチーやライムの風味となじむ |
よくある質問
メキシコでワインは造られているのですか?
はい。16世紀から続く長い歴史があり、いまは北西部のバハ・カリフォルニア州を中心に、品質の高いワインが造られています。国内のレストランでも、メキシコ産のワインを出すお店が増えています。
メキシコのワインは暑い国なのに大丈夫ですか?
産地は、太平洋の冷たい海風が届くバハ・カリフォルニアや、標高の高い中央部の高原にあります。暑さがやわらぐ場所を選んでブドウを育てているため、ワイン造りができます。
初心者がはじめの1本を選ぶなら?
バハ・カリフォルニアの赤がおすすめです。カベルネ・ソーヴィニヨンやジンファンデルのような、果実味のしっかりした赤が好きな方なら楽しめるはずです。となりのカリフォルニアのワインとくらべてみるのもおもしろいです。




