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イギリスのワインの特徴とは?イングリッシュ・スパークリングと品種を初心者向けに解説

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    イギリスというとビールや紅茶のイメージが強いかもしれませんが、いま注目を集めているワインの産地でもあります。とくに南イングランドのスパークリングワインは、シャンパーニュと比べられるほどの評価を受けています。

    このページでは、イギリスワインの特徴と主な品種、白ワインのバッカス、イギリスとワインの歴史、ラベルの見方、合う料理を、初心者向けにわかりやすく紹介します。

    イギリスのワインをひとことでいうと

    ・主役は、シャンパーニュと同じ造り方のスパークリングワインです

    ・品種もシャンパーニュと同じシャルドネ・ピノ・ノワール・ムニエが中心

    ・寒い国ならではの、きりっとした酸が持ち味。スティルワインの白「バッカス」も人気です

    イギリスはどんなワインの国?

    イギリスは、ブドウ栽培の北の限界に近い、涼しい国です。長いあいだ「ワインを飲む国」ではあっても「造る国」とは見られていませんでした。それが1990年代ごろから、南イングランドで本格的なスパークリングワインが造られるようになり、いまでは国際的なコンクールで評価される産地になっています。

    畑の多くは、ロンドンより南のケント・サセックス・ハンプシャーなどに集まっています。ウェールズにも小さな畑があります。気温が低いぶんブドウはゆっくり熟し、高い酸を保ちます。この「酸の高さ」は、泡のワインにとって大きな長所です。

    近年の気温の上昇もあって、ブドウが熟しやすくなってきたことも追い風になっています。シャンパーニュの有名な造り手が、イングランド南部に畑を持つ例も出てきました。

    主役は「イングリッシュ・スパークリング」

    イギリスワインの生産の多くを占めるのがスパークリングワインです。品質の高いものは、瓶の中でもう一度発酵させて泡をつくる伝統方式(シャンパーニュと同じ造り方)で造られます。泡の造り方はスパークリングワインの製法で詳しく紹介しています。

    南イングランドの一部には、白っぽい石灰質(チョーク)の土があります。これは海峡をはさんだシャンパーニュ地方と同じ種類の地層で、ドーバーの白い崖もその一部です。寒さ・酸・土の3つがそろっていることが、イギリスがシャンパーニュと比べられる理由です。

    味わいは、レモンや青リンゴのような爽やかな酸が前に出て、熟成からくるトーストやナッツのような香りが重なるタイプが多めです。シャンパーニュより酸がくっきりしていると感じる方も多いはずです。

    イギリスの主なブドウ品種

    スパークリング用のシャンパーニュの3品種に加えて、寒さに強い品種も育てられています。

    品種動物に例えるとイギリスでの使われ方
    シャルドネユニコーンスパークリングの中心。白ブドウだけで造る「ブラン・ド・ブラン」にも
    ピノ・ノワール蝶スパークリングのほか、軽やかな赤やロゼにも
    ムニエイルカスパークリングのブレンドで、果実味とやわらかさを足す
    バッカス(Bacchus)—スティルワインの白の代表。ハーブや柑橘の香りが華やか
    セイヴァル・ブラン(Seyval Blanc)—寒さに強い交配品種。すっきりした白やスパークリングに

    動物に例えると、ユニコーン(シャルドネ)・蝶(ピノ・ノワール)・イルカ(ムニエ)の組み合わせは、シャンパーニュとまったく同じです。イギリスのスパークリングは、この3匹が涼しい島で育ったワインといえます。

    白ワインなら「バッカス」

    泡以外でぜひ知っておきたいのが、白ブドウのバッカスです。ドイツで生まれた品種ですが、いまではイギリスのスティルワイン(泡のないワイン)の顔になっています。

    ハーブや青草、グレープフルーツのような香りがはっきりしていて、ソーヴィニヨン・ブランに似たタイプと紹介されることがよくあります。ハーブ感のあるソーヴィニヨン・ブランが好きな管理人にとっても、気になる品種のひとつです。

    イギリスとワインの深い関係

    造る国としては新しいイギリスですが、飲む国・売る国としては長い歴史があります。

    • ボルドー:12世紀の結婚をきっかけにボルドーがイングランド王の領地となり、ボルドーの赤がたくさん運ばれました。イギリスではボルドーの赤を「クラレット」と呼びます
    • ポートワインやマデイラ:ポルトガルのポートワインやマデイラは、イギリスの商人や市場と深く結びついて発展しました
    • シャンパーニュ:辛口のシャンパーニュが広まった背景にも、イギリスの好みがあったといわれます

    こうした「目の肥えた飲み手の国」が、自分たちの泡を造るようになった、という流れで見ると面白い産地です。

    ラベルの見方

    イギリスのワインを選ぶときは、次の言葉を確認すると安心です。

    ラベルの言葉意味
    English Wine / Welsh Wineイングランド・ウェールズで育ったブドウから造ったワイン
    British Wine輸入したブドウ果汁などから造ったもの。イギリス産ブドウのワインとは別物
    Traditional Method伝統方式(瓶内二次発酵)で造ったスパークリング
    Blanc de Blancs白ブドウ(主にシャルドネ)だけで造ったもの
    Blanc de Noirs黒ブドウ(ピノ・ノワール、ムニエ)だけで造った白
    Brut辛口。甘さの表記はシャンパーニュと同じ

    とくに大事なのは「English」と「British」の違いです。名前が似ていますが、イギリスで育ったブドウのワインを飲みたいなら「English Wine」「Welsh Wine」を選びます。

    イギリスのワインに合う料理

    酸がきれいなスパークリングは、揚げ物や魚介と相性のよいワインです。

    料理合うワイン理由
    フィッシュ・アンド・チップススパークリング泡と酸が衣の油をさっぱり流す。エビフライや天ぷらも同じ考え方
    生牡蠣ブラン・ド・ブランレモンのような酸が海の香りを引き立てる
    スモークサーモンスパークリング(ロゼ)ほどよい果実味が脂と燻製の香りに合う
    アフタヌーンティーのサンドイッチ・スコーンスパークリング軽い食事やお菓子と、乾杯の気分で合わせやすい
    ローストビーフピノ・ノワールの赤軽やかな赤が、脂の少ない赤身にやさしく寄り添う

    よくある質問

    イギリスのスパークリングワインはシャンパンと何が違いますか?

    造り方(伝統方式)と主な品種は同じです。違うのは産地で、「シャンパン」と名乗れるのはフランスのシャンパーニュ地方のものだけです。イギリスのほうが、より涼しい気候からくるきりっとした酸を感じやすい傾向があります。詳しくはシャンパンとスパークリングワインの違いをどうぞ。

    イギリスで赤ワインは造られていますか?

    造られています。主にピノ・ノワールの軽やかな赤です。ただ、生産の中心はスパークリングと白なので、まずは泡から試すのがおすすめです。

    「British Wine」はイギリスのワインではないのですか?

    イギリスで造られてはいますが、輸入したブドウ果汁などを使ったものです。イギリスで育ったブドウのワインは「English Wine」や「Welsh Wine」と表示されます。

    初心者がはじめの1本を選ぶなら?

    まずは伝統方式のスパークリング(ブリュット)がおすすめです。シャンパーニュと飲み比べると、違いと共通点がよくわかります。泡が好きな方は、スペインのカヴァとの比べ飲みも楽しいです。

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