イタリア全20州のワインはイタリアのワインの記事から、すべて見ることができます。
ヴァッレ・ダオスタは、イタリアの北西の端、フランスとスイスに接する、イタリアでいちばん小さな州です。モンブランやマッターホルン(イタリア名チェルヴィーノ)といったアルプスの名峰に囲まれ、山の斜面に石垣を積んでつくられたブドウ畑で、少量ながら個性的な「山岳ワイン」が造られています。
ヴァッレ・ダオスタってどんなところ?
州のほとんどが山岳地帯で、ドーラ・バルテア川が流れる細長い谷沿いに町やブドウ畑があります。フランス語も公用語として使われていて、地名やワインの名前にもフランス語が多く見られます。
ブドウ畑は、標高400mほどから1,000mを超える場所にまで広がっていて、ヨーロッパでも特に標高の高いブドウ畑のひとつがあります。山の斜面は急で、機械が入りにくいため、作業の多くは手作業。こうした厳しい環境での栽培は「英雄的なブドウ栽培」とも呼ばれます。
冬は厳しい寒さですが、夏は日差しが強く、昼と夜の寒暖差がとても大きいのが特徴です。そのため、ブドウは香りや酸味をしっかり保ったまま熟し、すっきりとした、いきいきした味わいのワインになります。
ヴァッレ・ダオスタのワインの特徴
- 生産量がとても少ない:イタリア全体の中でもごくわずかで、日本ではなかなか見かけない希少なワイン
- 土着品種が豊富:プティ・ルージュ、フミン、プリエ・ブランなど、ほかの地域ではほとんど見られない品種がある
- 国際品種も:ピノ・ノワール、シャルドネ、ミュラー・トゥルガウなど、冷涼な気候に合う品種も栽培されている
- 州全体でひとつのDOC:州のワインの多くは「ヴァッレ・ダオスタ」というひとつのDOCの中で、品種名や地区名を名乗る
代表的なブドウ品種
プティ・ルージュ(赤)
ヴァッレ・ダオスタでもっとも多く栽培されている土着の黒ブドウです。赤い果実やスミレのような香りの、軽やかでフレッシュな赤ワインになります。地区名のついた「トレット」や「アンフェール・ダルヴィエ」などは、このプティ・ルージュが主体です。
フミン(赤)
色が濃く、しっかりした骨格のある赤ワインになる土着品種です。スパイスやハーブの香りがあり、熟成にも向いています。
プリエ・ブラン(白)
モンブランのふもと、ヨーロッパでも特に標高の高い畑で栽培される白ブドウです。害虫フィロキセラの被害を受けにくい高地で、昔ながらの接ぎ木をしない株も残っているといわれます。すっきりとした酸味の、軽やかな白ワインやスパークリングワインになります。
ピノ・ノワール、シャルドネ、ミュラー・トゥルガウ
冷涼な気候に合う国際品種も造られています。山の空気を感じるような、きれいな酸味のワインになります。
ヴァッレ・ダオスタのワインに合う料理
山の州らしく、チーズや肉を使ったボリュームのある料理が名物です。
- フォンティーナチーズ:州を代表するチーズ。これを使ったチーズフォンデュ「フォンドゥータ」には、軽やかな赤や白を
- カルボナーデ:牛肉をワインで煮込んだ料理。フミンなどしっかりした赤と
- ラルド・ディ・アルナード:豚の背脂の塩漬け。すっきりした白や軽い赤と
- 山のジビエ料理:熟成した赤ワインと
日本の食卓なら、チーズフォンデュやグラタン、豚肉のソテーなどと合わせてみてください。くわしくはチーズに合うワインもどうぞ。
よくある質問
ヴァッレ・ダオスタのワインはどこで買えますか?
生産量が少なく、日本に入ってくる量も限られています。イタリアワインに強いワイン専門店やオンラインショップで探してみてください。
はじめての1本は?
軽やかなプティ・ルージュの赤や、すっきりしたプリエ・ブランの白がおすすめです。山のワインらしい、爽やかな酸味を楽しめます。
ほかの国・地域も見てみる → ブドウ品種図鑑/トップページの「世界のワイン産地めぐり」から探せます。
ヴァッレ・ダオスタのワインの歴史
ヴァッレ・ダオスタは、イタリア北西部、フランスとスイスに接する、イタリアで最も小さな州です。古代ローマの時代から、アルプスを越える交通の要所でした。
長い間フランス語圏のサヴォイア家に治められていたため、いまでもイタリア語とフランス語が公用語です。ワインのラベルにもフランス語の名前が多く使われています。
ヴァッレ・ダオスタの気候と土地
モンブランやマッターホルン、モンテ・ローザなど、4,000m級の山々に囲まれた谷の州です。ブドウ畑は、ドーラ・バルテア川沿いの南向きの急斜面にあり、標高1,200mを超える、ヨーロッパでも最も高い場所にある畑のひとつもあります。
はじめての1本の選び方
- 生産量が非常に少なく、日本で見かけることは多くありません。見つけたらぜひ試してみてください
- 赤なら土着品種の「プティ・ルージュ」や「フミン」、白なら「プリエ・ブラン」が個性的です
ヴァッレ・ダオスタを旅するなら
クールマイヨールやアオスタの街は、スキーや登山の拠点として人気です。山歩きのあとに、山小屋で地元のワインとチーズを楽しむのは格別です。管理人も登山が好きなので、いつか訪れてみたい産地のひとつです。
ヴァッレ・ダオスタの豆知識
- フォンティーナというチーズの産地で、チーズフォンデュに似た料理「フォンドゥータ」が名物です
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