ワインの基礎知識

シュール・リーとは?ミュスカデや甲州に使われる製法とうま味の秘密

    ミュスカデを動物に例えたハムスターのイラスト

    ミュスカデや甲州のラベルで見かける「シュール・リー(Sur Lie)」という言葉。これは、ワインの造り方のひとつを表しています。

    このページでは、シュール・リーの意味と、その製法がワインにもたらす味わいをやさしく解説します。

    シュール・リーとは?

    シュール・リーはフランス語で「澱(おり)の上」という意味です。発酵を終えたワインを、すぐに澱(役目を終えた酵母などの沈殿物)から引き離さず、澱と一緒にしばらく寝かせておく製法のことをいいます。

    シュール・リーでワインはどう変わる?

    • うま味やコクが加わる:酵母に由来する成分がワインに溶け込み、ふくらみのある味わいになる
    • フレッシュさが保たれる:澱がワインの酸化を防ぐ働きをするともいわれる
    • パンのような香り:酵母由来の、ほのかな香ばしい香りが加わることもある

    シュール・リーの代表的なワイン

    ミュスカデ(フランス・ロワール)

    シュール・リー製法が広く知られるきっかけとなったワイン。軽やかな味わいに、うま味とふくらみが加わります。ラベルに「Muscadet Sèvre et Maine Sur Lie」などと書かれています。

    甲州(日本)

    繊細な味わいの甲州にシュール・リー製法を取り入れることで、うま味のある、和食に合う白ワインが造られています。

    シュール・リーのワインに合う料理

    • 生牡蠣、貝類の酒蒸し
    • 白身魚の刺身や寿司
    • 天ぷら
    • だしを使った和食

    くわしくは牡蠣に合うワインや和食に合うワインもどうぞ。

    よくある質問

    澱と一緒に寝かせても、澱は入っていないのですか?

    瓶詰めの前に澱は取り除かれるので、通常はグラスに澱が入ることはありません。

    シャンパーニュも澱と一緒に熟成させると聞きました。

    シャンパーニュは瓶の中で二次発酵させたあと、澱と一緒に長く熟成させます。くわしくはスパークリングワインの製法で紹介しています。

    ほかの品種も見てみる → ブドウ品種図鑑(全40種類)

    シュール・リーの歴史

    シュール・リーは、フランス・ロワール地方のミュスカデの産地で、昔から行われてきた方法です。生産者が、家族や特別なお客さまのために、澱の上に置いておいた樽のワインを、春に瓶詰めしていたのが始まりといわれます。

    バトナージュとの違い

    「バトナージュ」は、樽の中の澱を棒でかき混ぜて、ワインに旨みを移す方法です。ブルゴーニュの白ワインなどで行われます。シュール・リーは「澱の上に置いておく」、バトナージュは「澱をかき混ぜる」という違いがあります。

    あわせて読みたい

    ミュスカデ、甲州もどうぞ。

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